7月16日に私が住む信州も梅雨が明け、暑い夏がやってきました
梅雨が明けるまでは、ずっと雨が降っており、ジメジメと不快な日もありました
ネット上には、高気密・高断熱住宅は梅雨になるとジメジメして不快であるとか、高気密・高断熱住宅は梅雨になってもジメジメせずに快適であるとか、両極端な話しが飛び交っています
そこで、高気密・高断熱住宅である我が家のデータを元にどちらの意見が正しいか検証してみました
高気密・高断熱住宅の定義
本題に入る前に、もう一度高気密・高断熱住宅の定義を確認してみましょう
詳しくはこちらの記事に記載した通りですが、高気密・高断熱住宅と言っても、実際は本当の意味の高気密・高断熱住宅ではないお宅もありますので、注意が必要です
また、我が家の換気システムはパッシブ換気です
機械をいっさい使っておらず、第3種換気システムに近いものですので、そこも注意が必要です
梅雨のジメジメ対策には、第1種換気システムが良いかもしれませんが、これについては後で述べたいと思います
データによる検証
では、実際のデータを見ながら検証していきましょう
データは、7月13日6:00~7月15日8:00の間、Nature Remo の温湿度センサーから取得しました
7月13日~14日は雨が降っており、15日は曇り、という天気でした
7月13日は湿度64~67%で安定していましたが、7月14日の朝7時頃に湿度が上昇しています
これは、この時間に窓を開け、外の空気を入れたためです
室内のジメジメを防ぐためには、部屋の窓を開け、換気をしっかりするのが良い、という情報がありますが、今回の検証では逆に湿度が上がってしまいました
この理由は簡単で、室内よりも室外の湿度が高く、室外の高い湿度の空気が室内へ流入したためです
我が家の奥様も風が入ってすがすがしいと言っていましたが、それは体感上のものであり、実際の湿度は上がっていました
つまり、窓を開け換気する時は、室外の湿度が低い時でないと湿度を下げる効果が無いと言えます
この時の外気湿度は88%でしたので、考えてみると当たり前の結果ですね
さて、7月14日朝8時から急激に湿度が下がっています
これは、床下エアコンのエアコンを除湿モードで稼働したためです
エアコンは7月14日19時まで稼働しましたが、エアコンをOFFにすると湿度は大きく上昇しました
床下エアコンは、以前の記事でも説明しましたが、冷房では使えないため、あくまで除湿で使用します
それにしても、エアコンの力はすごいですね
70%あった湿度が一気に60%を切り、50%を切るところまで来ました
なお、エアコンの設定は、湿度は50%をターゲットにしており、温度が22℃を下回らないようにしてあります
エアコンをOFFにした19時時点では、エアコンが効きすぎて「寒い」っていう感じでした
もし、エアコンをOFFにしなければ、湿度50%温度22℃をキープしたものと思います
なお、温度が大きく変化しているように見えるかもしれませんが、23℃±1℃に収まっている点にも注目してください
高気密・高断熱住宅はジメジメするのか?
今回のデータから、私は次のように考えました
- 高気密・高断熱住宅だからジメジメするということはない
外気を取り込むのだから、どんな家でも外気の湿度に影響を受ける
逆に、高気密・高断熱住宅だからといってジメジメ対策にはならない - 窓を開けてジメジメ対策にするには、外気の湿度が低い日を選ばないと意味が無い
- 湿度を下げるには、エアコンの除湿が最強
- エアコンの除湿を省エネで動かすには、高気密・高断熱住宅が最適
エアコンの新機種は、湿度が上がっても温度が下がらない機能もあり、冷えすぎることが無いので便利と思います
換気システムと湿度
文頭で触れましたが、我が家の換気システムはパッシブ換気です
第1種換気システムによく付属している吸気口に熱交換器が付いていません
もし、第1種換気で全熱交換換気システムを採用している場合、その効果はいかほどでしょうか?
全熱交換とは、温度+湿度を調整しますので、室内の温湿度環境は一定に管理されると思われます
湿度がどこまで調整されるのかわかりませんが、室外の湿度よりも下がることは間違いないでしょう
私は機械をなるべく使いたくない人ですので(機械はいずれ壊れるし、メンテナンスも面倒、電気代もかかるから使いたくない、という考え方です)、パッシブ換気を選びましたが、そこにこだわらない方は全熱交換換気システムを検討してもよいかもしれませんね
まとめ
- 高気密・高断熱住宅だからジメジメするということはない
- 逆に、高気密・高断熱住宅だからといってジメジメ対策にはならない
- 窓を開けてジメジメ対策にするには、外気の湿度が低い日を選ばないと意味が無い
- 湿度を下げるには、エアコンの除湿が最強
- エアコンの除湿を省エネで動かすには、高気密・高断熱住宅が最適
- 第1種換気を採用される方は、全熱交換換気システムを検討してもよいかも
最後に、今回データ取りに使用したのは、「Nature Remo」というスマートリモコンです
とっても便利な商品ですので、興味がある方は検索してください
購入される方は、温度センサーと湿度センサーの両方が付いているタイプをオススメします
今回はここまでとします
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました
では、また!