住宅設備

太陽光発電のデメリット

ねこちゃん
ねこちゃん
太陽光発電を付けても、元は取れないですよね?
いぬくん
いぬくん
本当にそうなのか、収支計算をしてみよう!

太陽光発電を付けるか否か、家づくりにとっては大きな決断です
何しろ、100万円以上の投資ですから、簡単には決まりませんよね
最近、太陽光発電のデメリットの記事が散見されますので、本当にデメリットだけなのか、検証してみることにします

収支計算をしてみよう!

一番の悩みは、太陽光発電は売価が下がっている中で、本当に元が取れるのか、ということでしょう
私のケースに当てはめて計算しますので、みなさんもご自身のデータを用意して計算してください

まず、『太陽光発電総合情報「都道府県別、発電量比較ランキング」に載っている地域別発電量のデータを使用します
私が住む長野県は、全国第2位の平均発電量で、1,427(KWh)です – この値をAとします
あなたの地域の発電量はどれくらいですか? 値をAに代入して下さい

次に設置する太陽光出力値をBとします – 我が家は、5.5KWhです

年間発電量(KWh) を C とすると、次のようになります

年間発電量 C = A × B = 1,427 × 5.5 = 7,849

一般的に、発電量の70%が売電30%が自家消費と言われます

ちなみに、我が家の5か月のデータの平均を見ると、自家消費率は30%であり、この仮定に間違いはありませんでした

次に、売価をD、自家消費単価をEとします

我が家の契約売価は21.0円、すなわち D = 21.0 です

自家消費単価 E は、各戸の契約によりますので、契約を見ながら算出します

我が家の契約は、中部電力のスマートプランです
平日と休日で価格が異なるのですが、計算が面倒なので、平日プランのみで計算します

– スマートプラン-
8:00 –  10:00 ホームタイム 28.52円
10:00 – 17:00 デイタイム  38.71円
17:00 – 22:00 ホームタイム 28.52円
22:00 –  8:00  ナイトタイム 16.30円

6:00 – 18:00 太陽が出る時間を活動時間とすると

自家消費単価(補正前)は

(16.30円 × 2時間 + 28.52円 × 3時間 + 38.71円 × 7時間)÷ 12時間 = 32.4円

となります
あと、電気代には燃料費調整単価と再エネ発電促進賦課金がありますので、それを加えます
我が家では、燃料費調整単価=-5.89円 再エネ発電促進賦課金=2.98円 でした(電気料金明細に記載されています)
従いまして、自家消費単価 Eは次のようになります

自家消費単価 E = 32.4 + (-5.89) + 2.98 = 29.5円

一般的には、自家消費単価は28.5円くらいと聞いています
もし、燃料費調整単価や賦課金がわからないときは、この28.5円を使ってください

以上から

売電価格 = C × 70% × D = 7,849 × 70% × 21.0 = 115,380円
自家消費価格 = C × 30% × E = 7,849 × 30% × 29.5 = 69,464円

つまり、年間利益は

売電価格 + 自家消費価格 = 115,380 + 69,464 = 184,844円

となります

我が家の太陽光発電は、設置や手続き含め、1,578,140円でした
1,578,140 ÷ 184,844 = 8.6年
8.6年で元が取れちゃいます

我が家の太陽光発電を30年間使用するとします
10年間の売価は21.0円
前述の計算から10年間の利益は、1,848,440円
10年以降は半額の10.5円になったとします
つまり、10年以降20年間の利益は
7,849 × 70% × 10.5 × 20 + 69,464 × 20 = 2,543,083円
30年間でパワコンが2回壊れ、交換費用に20万円/回かかったという前提で30年間の収支は次の通りです

1,848,440 + 2,543,083 – 1,578,140 – 400,000 = 2,413,383円

万が一、10年以降の売価がゼロになった場合は

1,848,440 + 1,389,280 – 1,578,140 – 400,000 = 1,259,580円

となります
脱炭素を宣言している以上、再生エネルギー売価をゼロにするはずはないと考えますが、最悪の場合でも、利益が出ることになります

また、太陽光パネルの劣化により年々発電量は劣化していくのですが、『太陽光発電総合情報』によると、劣化率は0.8%ということです
電気料金は毎年3%値上がりしていきますので、自家消費価格30%×3%=0.9%、つまり0.9%の値上げになりますので、パネルの劣化率を吸収します
太陽光パネルの劣化は、考えなくてよいということですね

我が家の発電量

発電量(KWh)
8月 977
9月 723
10月 663
11月 690
12月 628
平均 736

計算に使用した発電量は7,849KWhでしたので、7,849 ÷ 12 = 654KWh となります
実績値はこれを上回っていますので、計算は安全側に見ていると思います

我が家の太陽光パネルは「ソーラーフロンティア」のパネルです
「ソーラーフロンティア」は発電効率がそれほど良くないのですが、価格が安く、実発電量が多いのが特徴です
大きな屋根にドカッと乗せるのにむいており、屋根の大きさを選びますので、注意が必要です

まとめ

上記計算から「太陽光発電はつけた方がよい」という結論になります

「太陽光発電は元が取れないからつけない方が良い」という情報を鵜呑みにせず、あなた自身で収支を計算し、納得の上決断してください

今回は、金銭面にフォーカスしてきましたが、太陽光発電設置には屋根への負担や影の問題、太陽光の反射の問題等課題もあります
ぜひ、デメリットも理解したうえで設置してください

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました

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