詳しく解説しようね
高気密住宅でキッチンの換気扇をフルパワーで運転したら、どうなるでしょうか?
高気密住宅はすき間が無いので、換気口からの空気の逆流が若干あったとしても、部屋の中がどんどん負圧になっていきます
つまり、部屋の中の空気が玄関ドアや窓を内側から引っ張るようになるため、玄関ドアや窓が開きにくくなってしまいます
最悪の場合、玄関ドアが開かない、なんてことも考えられます
これでは、生活できませんね
高気密住宅の欠点でしょうか?
パスカルダンパーの登場
キッチンの換気扇を稼働させたときに、玄関ドアが開かなくなる=重くなる、ということを無くすために使われるのが「パスカルダンパー」と呼ばれる給気口です
部屋の中が負圧になるのを感知し、室外から給気するのです
つまり、パスカルダンパーを付けることで、キッチンの換気扇をフルパワーで動作させても、部屋の中が負圧にならないため、玄関ドアが開きにくくなることはありません
我が家では、ナスタの負圧作動レジスターを取り付けてあり、ドアを開ける際に、負圧を感じると「パカーン」と外から給気を行います
なお、パスカルダンパーは外から吸気するため、この給気口にはフィルターが取り付けてあり、花粉や埃を防いでくれますが、その代わり年に1回掃除が必要となります
パスカルダンパーが無い家
ダンパーメーカーの説明書によりますと、C値が1cm2/m2を下回る家には、パスカルダンパーが必要と記載されています
パスカルダンパーがないと、キッチンの換気扇を動作時にドアが重く感じる、とのことです
C値の詳細については、こちらの記事をご覧ください
我が家のC値は0.1cm2/m2ですので、パスカルダンパーが無いとドアが開かなくなってしまいますね
高気密住宅であるにもかかわらず、パスカルダンパーが付いていない家は、玄関ドアが開きにくいかもしれません
ドアが開きにくい、重いっていうのは感覚ですので、人によって変わると思いますが、ダンパー自体は安いものですので、付けた方が良いと思います
高気密住宅を建築予定の方は、ぜひこの機構があるのか確認してください
パスカルダンパーが無い場合は、付けてもらうようにしてください
(無い時点で、ハウスメーカーを考え直した方がよいかもしれませんが)
もし、「必要ない」というハウスメーカーや工務店さんでしたら、本当に高気密なのか、技術力を疑った方が良いかもしれませんね
前の記事でも述べましたが、高気密住宅を建てるハウスメーカーや工務店さんが少ない現実があります
高気密住宅を建てるには、技術力があり、信頼できるハウスメーカーや工務店さんを見つけるのが、一番の課題になりますね
まとめ
- C値が1cm2/m2を下回る家には、パスカルダンパーが必要です
パスカルダンパーが無いと、玄関ドアが開きにくくなります - 高気密住宅を建てる場合、当たり前にパスカルダンパーを設置するハウスメーカーや工務店さんを選びましょう!
今回解説したような細かな仕様については、ほとんどの施主さんが知らないと思います
技術力があり、信頼できるハウスメーカーや工務店さん選びが非常に重要ですね!
今回はここまでとします
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました
では、また!